2017.01.15

【訪問レポート】可愛い小物と絵本がいっぱい!イラストレーターMARI MARI MARCHさんのお部屋

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ひとり暮らし訪問レポート、第2回はなんとイラストレーターのMARI MARI MARCH(マリマリマーチ)さんのお部屋にお邪魔させていただきました!可愛くて、面白くて、見てるとほんわりとした気持ちになるイラストを描かれるマリさんはどんなお部屋に住んでいるのでしょうか!(興奮気味)






プロフィール
かわいく・たのしく・わかりやすく・おもしろくをモットーに、挿絵やマンガ、イラストコラムなど、書籍やWEBを中心に活動しているイラストレーター。著書に絵本『ジャミちゃん』(シロクマ社)、紙芝居『いろいろ めしあがれ!』(教育画劇)。
アクリル絵の具を使用したアナログタッチと、手描きの線をパソコンに取り込んで作成するデジタルタッチ、ふたつの世界観を使い分ける。
1985年、千葉県市川市生まれ。東京都在住。立教大学文学部日本文学科、武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。

公式ページ http://www.marimarimarch.com/
ジャミちゃんLINEスタンプ https://store.line.me/stickershop/product/1003020/ja





▲木のぬくもりあふれる仕事机。童話の中から飛び出してきたみたい!




▲コーヒーを淹れてくれたマグカップは、どれもマリさんのお友達のイラストレーターさんのもの。




▲お皿はリサとガスパール!


──家具も食器もめちゃくちゃ可愛いですね!(しかもお部屋はレモングラスのいい香りがする!)ひとり暮らしは初めてですか?

そうです、ここが初めてです。


──なぜ野方に住もうと思われたんですか?

本当は高円寺あたりに住みたかったんです。
「中央線沿線に住みたいなぁ」と思っていたんですけど、あっちの方は家賃がすこし高いんですよね。それで最初に相談していた不動産屋さんに連れられてどんどん北上して辿り着いたのが野方で。来てみたらいいところだなって思ったんです。


──住んでみていかがですか?

めっちゃ良いです!商店街とスーパーが近くにあるので暮らしやすいですよ。新宿、中野、高円寺にも出やすいので便利です。




▲「あそび展」で大活躍した手作りのジャミちゃんスタンプや、いただきものだというジャミちゃん達。


──どうしてひとり暮らしを始めようと思われたんですか?

学生期間が長すぎたので、早く実家を出なくては、と思っていて。周りよりも4、5年おくれて社会に出ることになって、学生時代もずっとバイトはしていたんですけど、自力で暮らしていないことにとても焦りがあったので、卒業したらすぐに出ようと考えていました。イラストレーターの仕事をしていくための決意表明のような、自分を追い込むような部分もありました。


──お部屋はどんな風に探されたんですか?

仲介業者よりもオーナーさんと密接な関係があって、物件を直接管理している元付け不動産屋さんで探しました。最初に野方に連れてきてくれた仲介の不動産屋さんはちょっとうさんくさかったので早々にさよならして(笑)不動産屋さんに勤めている地元の友人が元付け不動産屋さんのことと「ハトさんっていうサイトがあるから見てみるといいよ」と教えてくれたので、ハトさんで野方の物件を検索して、この部屋を見つけて、管理している不動産屋さんに連絡しました。すぐ近所なので、なにかあったときにすぐ対応してくれるのも安心です。
他にもいくつかおすすめを内見させていただいたんですけど、ファーストインプレッションのまま、ここに決めました。築年数はすごく古いんですけど、内装だけリフォームしたてなんです。


──新築みたいに綺麗ですもんね。

安普請感がすごいんですけどね(笑)押し入れはクロスが貼ってなくて、自分で白く塗ったんですよ。不動産屋さんに「これ嫌なんですけど塗っていいですか?」って言って。



──もともとDIYのできる物件だったんですか?

そういうわけではなかったんです。元々が風呂なしの和室だったのを、無理くりユニットバス付きの洋室にしたらしくて、よく見ると所々作りが粗いんですよ。押し入れもクロスを貼る予定だったけど、予算がなくなったのか途中でいいやってなったのか、「塗ってくれるならありがたい!」って(笑)
卒業制作で使った白いジェッソが大量に残っていたので、コロコロで塗りました。






▲4つ足の洗濯機を置くとドアが開かなくなるそう!? ▲雲柄のシャワーカーテンも可愛い~!


──実家暮らしと比べて自分の中で何か変化はありましたか?

お金稼ぐのも、暮らしていくのも大変だなと思いました。家賃もだし、生活費もだし、暮らすだけでお金ってすぐなくなっちゃう。時間も。ベタですけど実家のありがたみを知りました。

当時、異常なまでの焦燥感に苛まれていたのと、実家で18年飼っていた柴犬のチロが5月に死んでしまって。チロが生きているうちは実家にいようと思っていたんですが、それを機に7月に引越ししたんです。でも社会人になって数ヶ月で、貯金もほぼなくて。「おりゃあっ!」って飛び出しちゃったから大変でした。


──おりゃあっ!って出てきてもなんとかなりました?

なんとかなったけど序盤は火の車でした。暮らすってことを完全にナメてたなって、プルプルしてました(笑)給料日までSuicaの中にあるお金しかないけど、果たして会社に通えるかな?とか。


──そんな大変な時期が・・・!いつくらいからそこまでじゃなくなってきました?

今ひとり暮らしを始めて3年目なんですけど、とにかく1年目はしんどくて。
2年目には暮らしも仕事もそれなりにまわるようになってきたんですけど、年齢的に周りの結婚&出産ラッシュも続いていたので、リアルにご祝儀貧乏でした(笑)それなりに暮らせているかなと思えるようになったのは今年くらいからかも。


──ご両親の支援は受けなかったんですか?

はじめ両親はひとり暮らしに反対だったのですが、実家を出る数日前に父が「引越し資金の足しにしなさい」とお金の入った封筒を手渡してくれました。あとは、ひとり暮らしをはじめた後、外で母に会った時に色々つらくて泣いてしまって、帰りしなにそっと1万円札を握らせてくれたことなど。。本当情けないなって思いました。



──ドラマみたいなやりとり・・・!貯金はどれくらいあったら暮らしていけますか?

あるに越したことはないと思うんですけど、スタート時に100万円あったら余裕・・・50万円くらいでも充分なのでは。私は20万円くらいだったのですが、それだとちょっとキツいかもしれません。はじめての一人暮らしだとなおさら、安いもので揃えても初期費用で結構もっていかれます。あとはコンスタントに稼いでやりくりしていくのと、なにかあったときのため、お祝い事とか病気とかなにか壊れたとか・・・への備えがあれば、暮らしていけると思います。
私がキツかったのはイレギュラーな出費と、家賃ですね。
よく収入の3分の1くらいがベストって言いますよね。最初は3分の1どころじゃなくて、2.5分の1くらいで、その上貯金もそんなになかったから、もう追っかけ状態で。そうなってくると住民税とか年金とか健康保険料も地味に攻撃力がありますね。家賃と光熱費、その他もろもろの引き落とし後の残高を見たら「おっ私あと1万円で暮らすのかぁ、どうしようかなぁ」みたいなときも(笑)



──当時はどんな食事を?

ありがちですが、もやしをよく食べてました(笑)お昼もお弁当持参して。
お米は十五穀米のまぜるやつ入れて炊いて、気持ち健康にも気を遣ってみたりしつつ自炊してました。だから1年目はちょっと痩せましたね。今はほどよく肥えました。



──お部屋作りにこだわりはありますか?

シンプルな部屋、シンプルな家具がいいんですけど、可愛いものが好きだから、ぬいぐるみとか小物とかたくさん置いちゃってます。

あと、引っ越してから気付いたんですけど、押し入れは本当に万能です!天袋もあるし、2段になっていて広いので、工夫次第でかなりの量を収納できます。靴箱がないので、100均で買ってきたキッチン用のラックを組み合わせて、靴も押し入れにしまっています。





▲折りたたみのベッドを動かすと・・・




▲絵本、文庫、ハードカバー。多種多様な本がたっぷり!




▲柴犬の羊毛フェルトはお母さんが作られたんだそう。親子揃って器用〜!

──スゴイ量の本ですね!懐かしいキャラクターもいっぱいだ~!お気に入りの一冊はありますか?

『こんとあき[1]』が大好きです。実家にあったのが見当たらなくて、こっちに来てからまた買いました。あと一冊に収まらないけど『モモちゃんとアカネちゃん[2]』のシリーズも大好きです。
本棚も実は奥が収納代わりになってるんです。貯金箱とか、乾パンなどの防災グッズも入れてます。



──本はご実家から持ってきたんですか?

実家から持ってきたのもあるんですけど、割とこっちでも増えてしまって。
本棚も最初は2つだけだったのが、足りなくてもう1つ追加しました。古い絵本は実家から持ってきてますね。



──ハードカバーがズラッと並んでると素敵!

本は捨てられないんです。増える一方で。たまに記憶がおかしくて同じ本を2冊買っちゃってたりもします。読みはじめて随分経ってから「ん?あ、この本持ってるわ」みたいな(笑)



──影響を受けた本はありますか?

『おおきなポケット[3]』という月刊誌です。92年くらいに刊行されたものなんですけど、小学生のころに母が近所の本屋さんで購読してくれていて。これは私の幼き心にかなり影響を与えたと思います。いろんなお話や絵がたくさん載ってるんですよ。「楽しいなぁ、こういう仕事したいなぁ」っていうのが今もあります。中でも、おかべりかさんの「よい子への道[4]」っていう1コマ漫画がぶっとんでて大好きでした。




▲影響を受けたという「おおきなポケット」。




▲1才のクリスマスにご両親から贈られた絵本「まどからおくりもの[5]」も一緒です!




▲マリさんが挿絵を担当された斎藤孝先生の本[6]。ふんわりタッチのイラストにキュン・・・!


──絵本が大好きなんですね。ジャミちゃんを出版された時はどう思いました?

ジャミちゃんを出版できた時は本当に嬉しかったです。
また、やってみて学ぶことも多かったので、もっとやりたいって思いました。作も絵もっていうのは、今後もやれたらいいなぁと思ってます。



──ジャミちゃんはお友達がモデルだそうですが、サカイやメグミちゃんはどういう風に生まれたんですか?

サカイくんていう同級生がいたんです。適当に書いた似顔絵がちょっと似てて、おもしろがって当時のプリクラとかにも描いたりしてて。そこからずっとわたしの中にサカイっていうキャラがいました。現実のサカイくんとは別物の(笑)
メグミちゃんのモデルは特にいなくて、元々パンチラちゃんっていう名前のキャラクターだったんですけど、出版に際してジャミちゃんの担当編集者さんのお名前をもらいました。



──同級生がモデルだったなんて!イラストレーターになろうと思ったきっかけはありますか?

最初の大学に通っていた時に、就職活動に突入するずっと前から言い表しようのない不安を感じていて。私はこれから何をして生きていくんだろうって。
ミュージカルや演劇やお笑い、舞台に関わるものが大好きだったので、大学に入る前は舞台美術の大道具をやりたいと思ってたんです。専門学校にいくつもりでいたんですが、大学進学を勧める両親を納得させることができず、普通の四大の日本文学科に入りました。

大学では教職課程をとっていたので、就職するか学校の先生になろうかなと思っていたんですけど、就活を前にして、自分の存在意義とはなんぞや、という沼にハマってしまって。自分は何者になれるだろうか・・・って、そのことばかりを必死に考えていました。むやみやたらに難しく考えすぎていたんですよね。なにをしてたって自分は自分なのに。友達や先輩に相談してもうまく伝わらなくて、おかしいのは多分自分なんだろうけど、抜け出せなくて。ぐるぐる考えていった先で、原点に戻るじゃないですけど、やっぱり物を作ることがやりたいのかなぁって。

自分が描いたり作ったりして生み出すことが仕事になると、生きているという実感が持てるというか、役に立ててるって感じられるのかもしれないって。今思えば安直すぎるんですけど。それで美術の方面に行きなおそうと決めたんです。



──武蔵野美術大学ではどんな勉強を?

基礎デ(基礎デザイン学科)だったんです。その頃には舞台美術は観る側でいいかなと思うようになっていて。あんまり真面目な学生ではなかったので、基礎デについて言及するのはもごもご。ただ、本当に貴重な時間を過ごさせてもらったと思っています。

イラストは最初は好きで描いていたんですけど、仕事にしたいなぁと思うようになって、在学中からちょこちょことやり始めました。知り合いの人にちょっとやらない?って言われてやったりとか、最初はそんな感じでしたけど。





▲女の子のためのひとり旅準備ガイドブック、たびぃじょ[7]




▲右側がマリさんのたびぃじょちゃん。

──たびぃじょの挿絵はいつからやられていたんですか?

たびぃじょは大学3年から今まで続いています。最初が3号からだったんですけど、最新は13号です。

学内の喫煙所の柱に「たびぃじょのデザイナーさん募集」と貼ってあって。
「イラストも描けるとなお良し」と書いてあったので、「イラストレーターになりたいんですけど、デザイン科なので一応デザインもできますが、いかがでしょう」って連絡して。それからずっとお仕事させていただいています。



──メインキャラクターの「たびぃじょちゃん」はどうやって生まれたんですか?

私が参加したのが3号からなんですけど、1、2号の時点で既にいるんですよ。顔は全然違う子なんですけど、麦わら帽子と青いふりふりの服を着ているというのが決まっていて。「この子を定番キャラにしたいんです」と言われて、大枠は決まっていたから、元を生かしつつ描きました。だから鼻がないんです、いつもは描くんですけど。



──お休みの日は何をして過ごされているんですか?

純粋なお休みの日はあんまりないんですけど、本当に今日は何もしないぞーってなったらひたすら寝ます。あと掃除と整理整頓がすごい好きなんですよ。洗濯して掃除して、部屋と一緒に気持ちも整理されていく感じ、気分がいいんです。



──趣味は何かありますか?

ミュージカルが好きです!もちろん好きな作品は生で観に行くんですけど、チケットも高いのでそんなに何度も観れるわけではなく、基本的にサントラで脳内再生をして楽しんでいます。一番好きなミュージカルは、同率2位で、劇団四季の「夢から醒めた夢」と「ウィキッド」です。
舞台美術をやりたかった気持ちは落ちついてしまったけど、フライヤーとか、映像とか、どういった形でもいいから舞台に関わる仕事ができたらいいな、という思いは今もあります。



──最近のマイブームはなんですか?

最近じょろじょろしたスカートが好きで、気付いたら似たような恰好ばっかりしています。あと昔から歌舞伎にも興味があるんですけど、最近は坂東巳之助さんが好きです。思い切って新春浅草歌舞伎のチケットをとったので目に焼き付けてきます!



──最後にちょっとお仕事中の様子を再現してもらえますか?(無茶振り)

普段はトレース台を使って仕上げの線を描いています。鉛筆で描いてスキャナーでPhotoshopに取り込んで、色を塗って。アナログの時は完全にアナログですけど。これは自閉症の子のお母さんからいただいたあるあるエピソードをマンガにするというお仕事で、デジタルで着彩してます。どうでもいいけど私描くときめっちゃ目近いんですよ(笑)

けろけろけろっぴの鉛筆削りは小学校の入学祝いに知り合いのおばさんがくれたものです。この子は優秀で、鉛筆の先っちょがちゃんとシャキーンと削れて割れたりしないんです。かわいいでしょ。




▲この場所からジャミちゃん達が生まれたんですね・・・!




▲ペンケースの中身。基本的にHBの鉛筆を使われているそう。モノ消しのストックもいっぱい。



▲髪を結って、仕事モードのマリさん。




▲「手をつなぐ[8]」で連載中の「毎日すったもんだ」の下書き。あのお風呂の絵はパーツが分割されていたんですね!



▲持参したジャミちゃんにサインを頂いちゃいました!描く時本当に目が近いんですね(笑)


取材を終えて


たくさんの可愛いキャラクターと、たくさんの本に囲まれたお部屋で暮らすマリさん。本棚の中には小さい頃に好きだったという絵本達がお行儀よく並んでいて。マリさんの生み出す可愛くてちょっぴり笑える作品の根源が、この本棚に詰まっているように思えました!



本の出典
[1]こんとあき 林明子著 福音館書店
[2]モモちゃんとアカネちゃんの本 全6巻 松谷みよ子著 講談社
[3]月刊 おおきなポケット 福音館書店
[4]よい子への道 おかべ りか著 福音館書店
[5]まどからおくりもの 五味太郎しかけ絵本3 五味太郎著 偕成社
[6]齋藤孝のどっちも得意になる! 4巻セット 齋藤孝著 教育画劇
[7]たびぃじょ 学生団体mof.
[8]元気の出る情報・交流誌 手をつなぐ 全国手をつなぐ育成会連合会

ライター

ローカルデータ編集部

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