2017.01.20

【インタビュー】賃貸×グラフィティ。描いているのはどんな人?イラストレーター黒木桂馬さんインタビュー

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友人にドヤ顔で自慢したくなる部屋の特徴として「他にはない特別感」があげられるのではないでしょうか。バーカウンターがあったり、コンクリート打ちっぱなしの壁だったり。もし部屋にグラフィティアートがあったら・・・?皆に驚かれるに違いない!

今回お邪魔したのはRENOVATION TIMEがリノベーションを手がけた賃貸物件。そこで壁に向かい、絵筆を動かしているのはイラストレーターの黒木佳馬(くろきかつらま)さん。華奢な体躯で自分よりも大きなキャンパスと対峙する姿はどこまでもアーティスティック!そんな彼女が普段どんな活動をされているのかインタビューしてきました。







──ご出身はどちらですか?

九州です。


──東京に出てきてどう感じましたか?

東京のほうが繋がりたいと皆思ってるし、抱き合わせ商法じゃないですけど、皆で成長したいって思ってる人が多いから仕事しやすいし、生きやすいですね。田舎だと頼る人がいないんです。音楽イベントやりたいって言ってもDJがそんなにいないですし。こっちだったら「じゃあDJ紹介するよ」ってすぐ言ってもらえます。


──普段はどんなお仕事を?

普段はA4サイズに収まる仕事ですね。そこから出ることはあまりないです。今回の仕事は出てますけど(笑)


──紙と比べて、壁に描く時はどういう所が大変ですか?

距離感が全然違うので、バランスが難しいですね。あとはペンキで描くのも大変です。紙だったら全てペンでまかなえるじゃないですか。







──普段はどんなタッチのイラストを?

和モノですね。ドラゴンとか。水彩ペンで描いてます。英語よりも漢字の方が得意ですね。


──イラストを描き始めたきっかけはなんですか?

4年前くらいですね。JUN君と一緒にやってたバーで、お客さんが来ない時に絵を描いたりしていて、それを見たJUN君達が「いいじゃん」って言ってくれたんで。それから調子乗って描き始めました。 


──どんな活動をされているんですか?

バンドのTシャツとかCDジャケットにイラストを提供したりしています。







▲バーで働く黒木さん。ストリートアートを描いているときとは違ったカッコよさがあります!


──休日はどんなことをして過ごしているんですか?

今ほぼ無職なので、服屋の店番やってます。もう銭湯の番頭みたいに、いるだけのおばあちゃんみたいな(笑)あとはバーを4つ掛け持ちしていて。下北と渋谷、中目黒、浅草で働いています。イラストと違ってバーのことは、きっちりした基礎を持っているんで、そっちの方ができるというか、お金が稼げるんです。「やらない?」って言われると「やるやる」って喜んでやってますね。


──普段よく行かれるお店はありますか?

普段はほぼ浅草にいて、服のブランドにイラスト提供してたりしてます。オーダーメイドスーツを作っているANGLASADとか。元々ここのブランドが大好きだったので嬉しいですね。


──お気に入りの画材はありますか?

コピックです。あれしかほぼ使わないですね。最近は色鉛筆を教えてもらったので、使ってます。


──影響を受けたアーティストさんは?

絵の師匠が一人います。その人は歌を歌っている人なんですけど、もともと美術の人で。その人に描いたラフを提出して、赤ペンしてもらっています。

あとは大友克洋が好きです。あの人を超える人は、私の中では未だにいないです。AKIRAは好きですね。何十回も何百回もずーっと観てられる。






▲休憩中にさらさらと龍のイラストを描く黒木さん。今にも動き出しそうな躍動感!


──普段生活するなかで心がけていることは?

例えば、カメラを構えている人と私が話をしているとするじゃないですか。そういう時は会話しているんですけど、骨格とか服のシワを見ています。顔が傾いてるから、頭蓋骨がこうなってて、奥行があってとか。髪の毛もそうですし、座り方とか服の素材によってシワのでき方も違うので。カメラを構えている手とか、メガネの光り方も見てますね。そんなことを見ながら話しているのでたまに気持ち悪がられます(笑)


──なるほど!イラストを描くには観察することが大事なんですね。

そうですね。だからあんまり人の話聞いてないです(笑)綺麗な骨格してるなーとか、そういうの見てます。道歩いていて、後ろ姿が綺麗なお姉ちゃんがいたら、バレないように後ろついていってササッとデッサンしたり。


──では鞄には常にスケッチブックを?

常に何々ということが私は絶対にできないので。iPhoneで描いたりとか、その時々の持ってるもので描きます。



──絵を描く時、何かポリシーはありますか?

こだわらない。凝り固まらない。なんでも盗める所から盗めればいい。





──タトゥーが素敵ですね!いつから入れ始めたんですか?

15才くらいの時からちょこちょこ入れていて、気づいたら増えてました。洋服はそんなに買わないんですけど、タトゥー入れてたら洋服がかっこよくなくてもかっこいいんじゃないかって思います。


──確かにタンクトップ一枚でもかっこいいですよね。

そうそう。そしたら一生洋服をそんなに買わなくてもいいじゃないかっていう。






──イラストを描く時に音楽は聴きますか?

はい。歌謡曲ばっかり聞いてますね。超暗い音楽を何万回とリピートしています。
「イエーイ!」みたいな音楽は何時間も聞けないじゃないですか。
暗い音楽だと同じテンションでずっと聞いていられるので。
さだまさしの「防人の詩」ってわかります?めちゃめちゃ暗い7分くらいある曲なんですけど、そういうのをずーっと聞いてますね。
中島みゆきとか。根暗なんで暗い方が染みます。


──聴いてる曲って作品に現れますか?

超影響受けてますね。今回はJUN君セレクトの曲を聴きながら描きました。ちょっとバスケっぽい感じだよねって言いながら。ヒップホップは詳しくないけど、グラフィティ描いてたらやっぱりそういうの聴きたくなるんだなって。不思議やなって。


あとは好きな曲、明るい曲もたまに聞きますね。サイコビリーとか聞いてます。民謡とかNHKで流れていそうな曲も好きで。アイドルだったらキャンディーズ。私の中の一番可愛いアイドル。死んじゃったけど。コミケ会場にいるような人達が聴いてるような曲も聞きます。というかコミケに行きます。


──ええ!?それは意外です!何しに行くんですか?

コミケの新鮮な空気を吸いに行きます。


──新鮮ですか(笑) 普段いる環境と真逆じゃないですか?

周りがかっこいい人達ばかりで。アーティスティックだし、お洒落だしっていう人が多いんですけど、私は根がオタクなので隠れてジョジョのイベント行ったりしてます。一人で秋葉原行ったりもしますね。






──今後はどういった活動を?

イラストをメインでやりたいですね。自分の描いたイラストを服に刺繍して、ブランドを作って売りたいとも思っています。下手したらリモコンとかも使わな完全なるアナログ人間なので、そういう仕事をしていきたいですね。



──アナログの良さはなんですか?

難しくない!(笑)私の頭で考えられる範囲で収まる。デジタルは想像以上、宇宙なんで。





こんなにお洒落なグラフィティを描かれる黒木さんが、意外にも漫画好きでコミケにも行くというギャップにグッときたインタビューでした。今後はご自身のブランドを立ち上げるとのことで、ますます活動の幅が広がっていきますね!

ライター

ローカルデータ編集部

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