2017.02.12

【インタビュー】下北沢のスペシャルティコーヒー専門店。コフィアエクスリブリス 太田原一隆さんインタビュー

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COFFEA EXLIBRIS(コフィア エクスリブリス)は、下北沢駅から徒歩6分の場所にあるスペシャルティコーヒー専門店。オーナーの太田原一隆さんが焙煎したおいしいコーヒーと、奥さんお手製のケーキをいただくことができます。セルフリノベーションしたというアンティークな内装は落ち着いた雰囲気があり、本を読みながらほっと一息入れたくなる居心地の良さ。


博識で親切なオーナーは、スペシャルティコーヒーの美味しさを多くの人に伝えたいとの想いからお店を出しました。今回はチェーン店では味わえない、本当においしいコーヒーとは何か、スペシャルティコーヒーの魅力はどんなものかお話をしていただきました。


※通常、店内は撮影禁止です。ローカルデータでは許可を得て撮影しています。
撮影に協力してくださったのはスタッフのみんみんさん











──なぜ下北沢でコーヒー屋さんを開こうと思われたんですか?

お店をオープンしたのが2005年で、今年で12年目になります。スペシャルティコーヒーというコーヒーを扱っているんですが、西暦2000年くらいから、日本にも少しずつ入り始めて、当時はまだ都内にも専門店あまりなかったんです。とても素晴らしいコーヒーなので、多くの方においしさを知っていただきたいという想いでお店をはじめました。



──スペシャルティコーヒーはどういった特徴があるのでしょうか。

スペシャルティコーヒーはワインに似ていて、味がきれいで、甘く、フルーツや花、ナッツやチョコレートといった、ユニークな風味特性を感じる事ができます。この風味特性は「生産者の勤勉な努力」と「産地特性」によって産まれます。産地特性は、ワインの世界では「テロワール」と言います。これは気候や標高、土壌、など様々な環境の複合的な要因の事で、コーヒーの風味特性に影響を与えます。近年、産地特性に恵まれた生産者がコーヒーを丁寧に作り、それを適正な価格で買い取る事によって、スペシャルティコーヒーを身近に楽しむことができるようになってきました。


近年コーヒーもそういう特性が如実にあらわれていて、風味豊かなコーヒーができるようになってきました。それをスペシャルティコーヒーと言います。



──スペシャルティコーヒーとの出会いはいつだったんですか?

コーヒーは若い頃から好きでした。スペシャルティコーヒーに出会ったのは軽井沢に住んでいたときです。丸山珈琲というコーヒー屋さんでよくコーヒー豆を買っていたのですが、ちょうど丸山珈琲がコーヒーをスペシャルティコーヒーに切り替える大きな節目のときに縁あってお手伝いさせていただくことなりました。その中でコーヒーの生産地に行き、国際的なコーヒーのカンファレンスに参加しながらスペシャルティコーヒーの事を学ばせて頂きました。今からもう十数年前の話になりますが、その時にスペシャルティコーヒーの大きなムーブメントを肌で感じる事ができました。その面白さを多くの方にお伝えしたいと思っています。










──お店ではどんなコーヒーを扱っていますか?

お店で扱う全てのコーヒーがスペシャルティコーヒーです。丸山珈琲の丸山健太郎氏が買い付けたトップクラスのスペシャルティコーヒー豆を東府中のお店で焙煎して、東府中kettle、下北沢COFFEA EXLIBRIS、オンラインショップで販売しています。








▲ちょうど2杯分のコーヒーが入るように山形の作家さんにつくってもらったカップ。口当たりもいいです。



──焙煎するときはどんなことに気をつけているんですか?

使用しているコーヒーは最高品質のコーヒーです。その美味しさのポイントは豆によって違います。中煎りのレンジでフルーツやフローラル、あるいはナッツなどが出るかも知れません。もっと深煎りにして良いチョコ感や甘味があるのか?そのコーヒーの美味しさのピークを探して、フレーバー、甘味、質感、味のきれいさ、バランスなど焙煎で最大限に引き出したいと思い焙煎しています。




▲自家製のケーキ。コーヒーにあうように、甘味がおさえられていてとってもおいしい!










スペシャルティコーヒーの淹れ方


お店ではエスプレッソマシンとコーヒープレスでコーヒーを抽出しています。スペシャルティコーヒーはユニークな風味特性が持ち味ですが、コーヒーの香りの成分や滑らかな舌触りなどはコーヒーのアロマオイルの中に含まれています。それを漉さずに抽出できるのが金属フィルターを使用しているエスプレッソマシンやコーヒープレスです。もしそのコーヒーが素晴らしいコーヒーなら、金属フィルターを使う事によって、その美味しさを最大限に引き出す事ができます。



──お店で飲んだ美味しいコーヒーを自宅でも淹れる事ができますか?

スペシャルティコーヒーは貴重で、大事に大事に少しずつ飲むのではなく、とっても飲みやすく美味しいのでご自宅でもがぶがぶ飲んで頂きたいと思っています。まず最初に美味しいスペシャルティコーヒーを購入してください。美味しくないコーヒーは淹れ方を工夫しても美味しく淹れる事ができません。美味しいコーヒーはどんな抽出方法でも大概美味しく淹れることができます。次にコーヒーミルを使って、ご自宅で挽きたてのコーヒーで淹れて下さい。コーヒーは挽いて表面積が増えると、香が出ると同時に酸化も一気にすすみます。挽きたてを淹れるのが理想です。


抽出方法ですが、もしコーヒープレスをお持ちでしたら淹れ方は簡単です。350mlのコーヒープレスの場合、中挽きの粉を16g、95.6℃位に沸かしたお湯を280cc入れて4分待ちます。4分経ったらプレスして出来上がり、とっても簡単です。こつがあるとすれば「計る」こと。粉の量、湯温、お湯の量、時間を正確に計ってください。そうすれば、お菓子作りと同じで基本的には誰が淹れても同じ味になります。是非お試し下さい。


もしご自宅ではいつもペーパードリップをしているなら、やはり「計る」は美味しく淹れるポイントになります。粉の量、注ぐ湯量、お湯の温度(95.6℃)を正確に計って下さい。注ぎ方は粉の上面から下部、中心からはじまで、粉全体にお湯がかかるようにして、かかり過ぎている所、かかり方が少ないところがないように全ての粉を使い均一に抽出してください。ペーパードリップは慣れるまで少し時間がかかりますね。でも慣れると楽しいものです。


もし、豆の選び方、淹れ方でお悩みの時はお店のスタッフにお気軽にご相談下さい。美味しい淹れ方お伝え致します。



──お店を通して伝えていきたいことはありますか?

冒頭でも言いましたが、スペシャルティコーヒーの美味しさを多くの方にお伝えしたいとの思いでお店を営業しています。スペシャルティコーヒーには今までのコーヒーにはない類まれな風味特性があります。そこには新しい発見や驚き、感動があります。是非いろいろなコーヒーをお試し頂き、スペシャルティコーヒーの多様性を楽しんで頂ければともいます。


またスペシャルティコーヒーの生産にはテロワールに加え、生産者の勤勉な努力が欠かせません。生産者の努力にはコストがかかります。剪定、除草、収穫、生産処理など一杯のコーヒーになるまでに、200以上の手間がかかっていると言われます。その全てにコストがかかります。美味しいコーヒーにはまっとうな対価が支払われる事、そのためには美味しいコーヒーを多くの方にどんどん飲んでもらう事が欠かせません。それは次の買い付けに繋がり、対価が生産者に渡り、生産者はまた美味しいコーヒーを作ろうとモチベーションが上がります。そうしてはじめて持続可能な美味しいコーヒーのサイクルが出来上がります。「美味しい」はキーワードですね。美味しいコーヒーを買い付け、焙煎し、お客様にお届けするのがコーヒー屋さんの仕事です。








インタビューを終えて


取材中に淹れていただいたコスタリカは、見た目は普通のコーヒーですが、お砂糖を入れなくても優しい甘味が舌に広がり、不思議な魅力がありました。コーヒーは苦いものだという先入観をくつがえす新しい発見です。1口でスペシャルティコーヒーのとりこになってしまいました。「これ本当に美味しい飲み飽きないコスタリカなんです。」とオーナー。

今自分の手元にあるおいしい一杯ができるまでには、産地の風土やたくさんの人の手が関わっていて。背景を知っているのといないのでは、コーヒーを口にしたときの感動も変わってきますね。コーヒーについて知識が身につけば身につくほど、味わい深いものになっていきました。

こだわりのコーヒーをいただきながら、産地について想いを巡らせたり、本を読んだり、お友達とおしゃべりを楽しんだりしたいですね。店頭では豆も販売しているので、本当においしい一杯を大切な人のためにプレゼントしても素敵だと思います。是非一度足を運んでくださいね。







ライター

ローカルデータ編集部

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