2017.04.18

【茄子おやじ観察日記 第1章:タイル貼り】老舗カレー屋「茄子おやじ」のリノベーションに密着!

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下北沢の老舗カレー屋「茄子おやじ」2代目オーナーの西村伸也さんと、ご近所のインテリアショップ「PUBLIC」ディレクターの富田和恵さんは、実は普段から交流のある仲良しさん。今回2人がタッグを組んで、茄子おやじの店舗のリノベーションを行っていくことになったそう。というのも、PUBLICは賃貸のリノベーションをやっている「リノベーションタイム」と運営会社が一緒。西村さんがお店を継いだ時期、2人の出会いのタイミングなど、様々な偶然が重なって今回の施工に至ったそうです。

ローカルデータでは観察日記として、そんな2人の様子をレポートしていきたいと思います!第1章では、タイル貼りの様子と、お2人にリノベーションを一緒にやっていくことになったきっかけから今後の話までお話を伺いました。



──お忙しいところ、ありがとうございます!今日はよろしくお願いします。

西村:(インタビューって)堅苦しいやつじゃないですよね?(笑)
富田:もちろん!


──まず、西村さんが店舗のリノベーションをしようと思ったきっかけについて教えてもらえますか?

西村:きっかけは僕がここでスタッフとして働いているときから、ここをこうした方がいいんじゃないかといろいろ思っていて。オーナーになって、ちょっと自分の思い描いている店内の雰囲気にしたかったんで。それがきっかけです。
富田:… かたくない?そんな感じ?!作文みたいな(笑)
西村:そうそう(笑)昨日もテレビ撮影あって。すげぇ変な受け答えしちゃって。
富田:私もテレビ撮影やった時は、もう笑っちゃって、笑っちゃって…どうにもダメでカンペ出してもらって。で、今回は何に出るんですか?
西村:新番組で、カレー放浪記みたいな。第1回目。
富田:へぇ、すご~い。…話それたね(笑)





──そんな感じだったんですね(笑)富田さんとの出会いはどんな感じで、どうして一緒にやっていくことになったんですか?

富田:コンビにされちゃったけど(笑)
西村:最初ローカルデータさんの取材を受けて、こんなインテリアショップがあるよってPUBLICさんを紹介されて買いに行ったのがきっかけです。


──それで富田さんとお話をして?

西村:そうです。



──いつごろからリノベーションの話をしていたんですか?

富田:私が(2月くらいに)茄子おやじさんに食べに行った時に「いや実は…」って、カウンターのところにタイル貼りたいって具体的なことをおっしゃっていて。


──それで運営会社が一緒だし、リノベーションタイムに!って?

富田:簡単にできる程度だったら私が(個人的に)一緒にやりたいっていう感じだったんだけど、これはちょっと会社に相談したほうがいいかなって思って。
西村:ですね。


──施工会社はいろいろとあるかと思いますが、なぜリノベーションタイムにお願いしたんですか?

西村:まずPUBLICさんに行った時に僕の好きなテイストだったのと、知らない工務店にやってもらうよりかは繋がった人たちにやってもらいたかった。すごいバッチリなタイミイングで知り合えたんで。
富田:ね。ここまで無理やりっていうわけじゃなく、自然の流れで。西村さんがPUBLICに来てくれたりとか、私が西村さんのライブに行ったりとか。タイミングが…今思えば(笑)
西村:今思えば(笑)
富田:グイグイいったわけじゃないし、アラアラ(いつのまに)って感じ。私が茄子おやじさんに行ったら「今日僕も行こうと思ってた」みたいな、そういう偶然もあったりとか、ね。
西村:そうですね。


──今後タイルを貼ったあとも改装をしていくつもりですか?

西村:とりあえず自分でいろいろ内装を変えていて。タイルは僕的にすごいやりたかったことなので、そこまでが第一章みたいな。最後何屋さんになるんだっていう(笑)今後は富田さんと一緒にディスカッションして。
富田:私も余計なこと言っちゃったんですよね。タイルだけの依頼だったのに「え?壁はいいの?」とか、「ここやらないの?」みたいな(笑)
西村:漠然としたイメージはあるので、今後それを話していって。俺すごい富田さんの感性好きなので、相談しつつまたやっていきたいです。





──本当にいいコンビって感じがします。

富田:何コンビなんでしょうね?(笑)
西村:(笑)もともとの店内の空気感を残しつつ、いい感じにしていけたらいいなとは思ってます。
富田:西村さんは鉄と木がテーマというか、好きらしくて、それが際立つような空間にゆくゆくはされたいというのがあって。
西村:そうですね、男臭さも。
富田:結構変わるんじゃないですかね。壁面の色とか変えるだけでも。
西村:そうですね。
富田:普段インテリアショップとかは行かれるんですか?
西村:行かないなぁ。
富田:お店で好きなジャンルは?やっぱり飲食店?見に行くのって。
西村:カレー屋か、喫茶店とかですかね。
富田:雰囲気が好きな喫茶店ってあります?
西村:雰囲気が好きなお店・・・(考え込む)。
富田:やっぱり味で行ってるんですか?
西村:まぁ味だったり、雰囲気で入ることもありますけど。幡ヶ谷にあるパドラーズコーヒーというコーヒー屋さんがすごい好きです。
富田:そこは味も空間も?
西村:味も空間も。めっちゃオシャレで、コンクリートと木って感じ。
富田:あ、好きなテイストだ。
西村:そこもレコード流してるし、いいですよ。
富田:西村さんって、私服は黒と白とグレーしか着ないんですって。


──そうなんですか?どうしてそういう決まりを?

西村:なんですかね。俺究極のファッションが、デニムと無地の白いTシャツだと思ってるんですよ。
富田:わかる、それ。それが似合う男でしょ?
西村:に、なりたいんです。本当にジーンズとTシャツだけでもう完成みたいな。
富田:わかる!中身ができあがっていたら成立しちゃうんですよね。
西村:リーバイスの501に、安っぽいTシャツ。
富田:ヘインズのクタクタしたようなやつね。あれ?黒と白とグレーはどこいった?(笑)
西村:でも、アウターは黒が多いです(笑)
富田:たまたまそこの通りで西村さんと会った時に黒のライダースを着ていて、いつものお店で羽織っているネイビーとは全然印象が違って、後日「すごいかっこよかったんだけど」っていったら、「黒と白とグレーしか着ないんだよね」っていうことを聞いて。じゃあお店もそうしたいのかなって思ったんだけど、それは別なんですよね?
西村:それは別です。
富田:自我を出さない。仕事着と普段着と分けたりしてるんですか?
西村:仕事してる時も、自分の好きなオシャレな服を着たいんですよ。だから分けてないです。カレー作りながら実はすごく高い服を着てたり。めっちゃ汚れるのに(笑)



──ええー!汚れちゃう(笑)

西村:そこは妥協したくないんです。
富田:私もそうです。朝、まずは服でテンション上げて。
西村:働いているときに自分の好きなものを身につけていたい。だから空間も一緒で、好きな空間で働きたい。
富田:モチベーションがね、違いますよね。
西村:この靴とか3万円近くするんですけど、めっちゃカレーついてて(笑)この間いっせいに(持っている靴を)全部洗ったら、ほぼカレーまみれ。まぁ、味になるかな。







──最初に会ったときのお互いの印象は?

西村:俺がPUBLICさんに行った時から全然壁がなく話せて。初対面って感じじゃなくて。
富田:本当にニコニコしてPUBLICに来られて。話しかけてくる時も。


──リノベーションの話が出たとき、富田さんはどう思ったんですか?面白そうだなって?

富田:私は店舗デザインやコーディネートがやりたかったので、すぐ飛びついた、やるやる!って。西村さんは「(自分が)やりたいんですよね」っていう話をしたつもりなんでしょうけど、すでにそこの現場には私がいるていになっていて。



──西村さんもそういうつもりで?

西村:そうですね。その話をしたときに、「私、手伝います!」って言われたので、すごい、素晴らしいって。
富田:西村さんちょっとビックリしてました。引き気味の(笑)
西村:いや、引いてない(笑)すごい嬉しかったんです。だから俺もグイグイいこうって。
富田:やっぱグイグイいってたのかな、私。自然な流れと言いながらも(笑)
西村:言ってもらったほうが、すごい動きやすいので。本当はすごい人見知りなんですよ。
富田:いやぁ、私も。
西村:人前に立つのとかすっごい苦手。


──でもライブやってますよね(笑)?

富田:緊張してたよね。
西村:そう。MCとか大っ嫌いで、極力しゃべりたくない(笑)
富田:でも人見知り同士ってわかるじゃないですか。なんかこう踏み込んじゃいけないところっていうか、でも踏み込んでもらえたら楽っていうのもあって。その加減や、波長があったりするのかも。
西村:波長が合う人と合わない人っているじゃないですか。合わない人ってわかるんで。あ、この人合わないかもって。


──結構共通点があるんですね。

富田:見えないところの共通点というか、性質はあったのかな。




▲店内にはPUBLICで購入したランプが。


──インテリアの趣味も似ている感じなんですか?

富田:まだ全てを見せ合っているわけじゃないので(笑)ザックリな感じで。これからわかっていって、何かご協力できたらいいなって思っているんですけど。
西村さんに理想を固めてもらっていて、「こんなのどうですか」っていうもの(画像とか)をあげてきてくれるんだけど、それの集大成がもうちょっとかなっていう。
今はパーツの段階で、それを見ながら「あ、こういうことを目指しているんだな」っていうのを理解していけたらなとは思いますけど。


──なんとなく目指してる方向性は?

西村:まだおおまかですね。空間が限られているし、今日のタイル貼りとかも、(富田さんと)出会っていなければやれなかったことなんで。
富田:まずタイルを貼って、それをベースに全体をこうしていきたいって決めていっても。そこスタートでもいいかもねっていう。
西村:まず簡単なところから。そこが出来あがればまた見えてくるものがあるのかなって。


──楽しみですね。

富田:うん。どうなるか。
西村:楽しみです。スタッフも楽しみにしています。裏がキレイになるんですごい喜んでます。
富田:不満だったんだ(笑)さすがオーナー、不満解消。



──前オーナーの阿部さんはお店にいらっしゃるんですか?リノベーションのお話は?

西村:この間しました。もう今の段階で内装や雰囲気はかなり変わってきているし、「まかせるよ」って言ってくれています。
一番の目的はお客さまが入ってきて「あ、すごい素敵な空間だ」って思ってもらえるようなにしたい。カレーを味わう前に、空間でちょっと味わって欲しい。





──いい考えですね!

西村:ですかね。
富田:そういえば、若いお客さまが増えてきたっておっしゃってたじゃないですか。
西村:最近年配の人がレコードを聴く目的で入ってくる人が増えたんですよ。今まで来なかった人が看板見て、どんな音楽流してるんだろうって。すげーロックなおじさんとかが。
富田:じゃあ幅広く?
西村:そうですね。
富田:若い人だけじゃなくて皆んながくつろげるような空間にしたいってことですよね?
西村:はい。流してるレコードとかも若者向けじゃないのもたくさんあるし、空間と音と味が3つ合わさったらすごくいいかなって思います。
富田:いつごろまでに(改装を)全部終わらせたいっていう希望はあるんですか?
西村:僕が店を継いで今4ヶ月目で、半年過ぎて後半が勝負だと思っているんですよ。新しくお店が変わって、新規も前からのお客さまにも空間を味わってもらいながら、また来ようってなる後半が。
富田:その後半に出来上がった空間が見せられたらいいなってことですよね?
西村:そうです。
富田:楽しみです、それ。ぜひぜひやりましょう。
西村:よろしくお願いします。上半期でだいたい固めて。
富田:上半期?6月?
西村:あ、違う上半期じゃない。今の撤回します(笑)8月くらいまでには。
富田:私がタイル職人さんと下見に来た時、外に女性のお客さまがいて「昔から来てるんだけど、オーナーが変わっても相変わらず美味しい」って言っていましたよ。
「何かするんですか?」って聞かれて、「あそこにタイルを〜」って説明したら「あ、変えるの?」って。「そうです、若い感性でどんどん変わっていきますよ」って話をして。
西村:ははは(笑)でも変なことをやらない限り、批判は受けないと思うんで。批判をね、気にしてやってても。
富田:ね、そうなんですよね。どっかの誰かには嫌われる覚悟でやらないと。こう、突き通せないことがありますよね。
西村:自分が間違ってるって思ってやっていたら、絶対失敗する。自分の考えを貫き通さないと駄目だと思うんで。
富田:その通りですね。



BEFORE



▲リノベーション前の状態。



▲タイルを貼る前に下地を作ります。



▲タイルを貼り、表面のシートを濡らして剥がしていきます。



▲上から目地剤を詰めていきます。



AFTER




▲4時間ほどで完成!外側と内側に白いタイルが貼られ、明るい印象に。



オフショット



▲現場監督と談笑中の3人。それぞれに縁のある吉祥寺界隈の話で盛り上がっていました。終始和やかな施工に。



▲ブルドッグ柄の可愛い靴下を履いていて、見た目とのギャップが素敵なタイル職人さん。でも飼っているのはプードル。




▲楽しげな2人。笑いが絶えません。





インタビューを終えて


インタビューを終えたあとも、音楽や出身地の話で盛り上がっていた西村さんと富田さん。見えないところで共通点が多いと話されていた2人のやりとりは漫才コンビのようでもあり、姉弟のようでもあり。きっと普段からこんな感じなんだろうな、と微笑ましくもありました。
リノベーションに関しては、まだ第1段階ということで、新生茄子おやじが、2人の手によって今後どう変わっていくのか楽しみですね!
茄子おやじ観察日記第2章もご期待ください~!

構成:ミズカ
インタビュー・写真・編集:もんとみ






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ライター

ローカルデータ編集部

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