2017.06.25

【インタビュー】アメリカのライフスタイルの魅力を発信し続けるショップ「アーバンローカルリビング」布施健人さんインタビュー

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日本社会に生きていると、ふとした瞬間に生きづらさを感じることはないでしょうか。例えば特有の暗黙のルールや、固定概念なんかに。そんなときに立ち寄って欲しいのが、下北沢の「アーバンローカルリビング」。アメリカのライフスタイルを提案したいという想いを持つ布施健人さんが運営しているお店です。

現地で買い付けてくれた雑貨に囲まれ、向こうでは当たり前のように生活に溶け込んでいるコーヒーをいただきながら布施さんのお話を聞いていると、自分の視野がぐんぐん広がっていくのが実感できます。

今回のインタビューではドリンクの試飲レビューを交え、布施さんご自身を深堀していきます!






──お店を開かれようと思った理由ってなんだったんですか?

単純な話、僕は洋服のグラフィックデザインの仕事をやっていたので、やっぱり企業にいると自分のやりたいデザインとかできないんですよね。だから一番の理由は自分のやりたいことをするために、独立しようと思ったことですね。
あとはすごくアメリカに興味があって、やっぱりアメリカのライフスタイルが好きなので、そういうものをもっと日本でも身近に感じられたらなっていう感じで。



──ご自分でも行かれたりとかして、直接買い付けてるんですか?

行きます。ロサンゼルスとかハワイとかで買い付けてます。



──デザイナーの時代から?

それは全く別で。Tシャツとかデザインをやってたときは、デザインの方に専念していて。その後にバイヤーみたいな仕事に就けることができたんで。雑貨とかの。そこからちょっとずつノウハウとかを経験できて、すごく興味が出て。



──その頃に基盤ができたと、ご自分の。

そうですね。歳を重ねるごとにいろいろな経験をしてきて。いろんなことができるようになってきて、なんかはじめて自分でできそうかなっていう。それが固まるまで時間がかかっていて。20代、30代のときからやりたいなっていうのはあったんですけど、結局形にできる力が自分にはなかった。1年前にようやくきっかけがあって。



──そのきっかけとは?

まわりでいろんな方が独立されたりとか、前職がフェスとかをやってる会社だったんですよ。まさに僕が憧れてた世界のアーティストとか、音楽とかカルチャーとかが、いっぱい詰まったフェスなんですよ。で、代表のやってる姿を見て、僕もそこで決断して。規模は全然違いますけど、やらなきゃいけないかなっていう気持ちになって。


生活感のある場所を選びたかった


──下北沢を選ばれた理由は?

正直言うと、絶対下北沢じゃなきゃいけないという理由はなかったんですけど。自分がやりたいことって、アメリカのライフスタイルを提案することだったから。非日常的なものよりも、本当に現実にある世界。家族がいて、日曜大工したり、キャンプしたり、コーヒー飲んだりみたいな、そういう生活感のあるところがよかったんですよね。
やっぱ渋谷とか、原宿とかね、そういうところに行ったら生活感がない。だから、やるんだったら世田谷の近辺で、住宅街が近くにあって、ファミリーが多いところって探してたんですけど、なかなかなくて。最終的に飛込みで入ったところが、たまたまここ。



──お店を経営されているみなさん、やっぱりたまたまなんですよね。タイミングとかも。

いろいろ悩みましたけどね。下北でいいのかな、どうなのかなって。運なのか、タイミングなのか、偶然に出てきたので。いっぱい探してもなかったのに。スペース的にもはじめるにはちょうどいいし、ここでスタートしてみようかと。



──もう物件決まったらトントンですよね。

物件決まったらすぐですね。全部自分で手で作って。



──へぇー!

そうなんです。一切業者入れずに作りました。ライフスタイルを提案するのに、お金を出して全部キレイに業者さんがやるっていうのもいいのかもしれないですけど、ちょっと僕の考え方には反する。手で作って、ちょっとガタガタしてても、自分たちで作るっていうのがライフスタイルというか。



──お店をご自分で作るまで、DIYとかはされてたんですか?

趣味でやってました。子どもの頃からそういうのが好きで、見よう見まねで独学で。今、世の中作るより買った方が安いものがたくさんあるんですけど、やっぱり自分が思ってるズバリのものって意外にないんです。



──そうなんですよね。

ここにちょっと取っ手が付いてたらよかったのにとか。そういう足りないものを自分で作ることによって、悩みが解消できて自分の好きなものが手に入る。だから自分で作ってるんです。





──商品のなかにご自分で作ってるものってあるんですか?

いや、商品ではないですね、ほぼ買い付けで。知名度がついて、もし自分の中でオリジナルを作れるというタイミングが来れば、Tシャツとかバッグとか。そういうものは作りたいかな。



──なんかもう、デザインができるし、作れるしっていう。あとは出すタイミングですよね、きっとね。

そうですね。いい言い方すれば、自分の趣味で自分の好きなことをやれてるのかもしれないですけど。悪い言い方すれば、世の中とは反する部分も出てきちゃう。どうしてもアメリカのライフスタイルを求めてる人、求めてない人もいると思うし。あと行ったことがない、わからないっていう人も。大半は理解をするのに時間がかかるかなって思うんです。
どこまで自分ができるかわからないんですけど、その良さを伝えていくっていうことをやっていけて、こんな世界があるんだなっていうことわかってもらえたらなと思います。


一番の良さは「自由」


──布施さんが思っている、そのライフスタイルの一番の良さってなんですか?

簡単に言うと自由ですね。外国人の方ってなんでも好奇心を持っていて自然体でいるところが僕は一番いいと思っていて。この店外国人がすごい多いんですよ。外国人は好奇心があるので狭いところだろうと、裏路地だろうとなんでも入ってくる。日本の方って間口が狭いというか。警戒心がすごい強いんですよね。そういうのも含めて、もっとこうフランクな人が僕的にはもっと増えたらいいなと思っていて。



──そこを一番広げたいと?

そうです。外国に行って、近所の人たちが朝起きたらおはようとか。誰も知らない人でも普通に会話してくれたりとか。人としてのそういうところ。物を売るっていうのもあるんですけど、それ以外にコミュニケーションができるとか、したいとか、そういう場所があったらいいかなって。


お客さんに聞いてみた!



▲インタビュー中にたまたまいらっしゃった、ご近所の「MENEW」のお姉さんに突撃インタビュー!


──よく来られているんですか?

はい。



──色々な種類を飲んだうえで、ラテですか?

その日によって違いますね。結構いろいろ飲んでます。



──巻き込んで申し訳ないんですけど、味の感想などを…。

私、食レポとかできませんよ(笑)



──大丈夫です(笑)これだから美味しいんだよね、とか通っちゃう理由みたいのありますか?

マスターの人柄じゃないですか?



──アラッ!味関係ない!(笑)

いや、おいしいんですけど!(笑)



──それが最後のスパイスになってるってことですね。人柄がね!



MENEWのお兄さんもインタビュー


──お味の感想はどうですか?

僕カフェインダメなんですけど、抹茶ミルクとかチャイとか飲んでます。そういったものがあるので助かってて。



──そういうのも美味しいっていうことですね。

はい。抹茶ミルクの夏バージョンのアイスがすごく美味しくて。レモンが入ってるんですけど。



──抹茶にレモン?

そうなんですよ。すごくさっぱりしていて。



自分たちも試飲してみた!


──じゃあ、私も飲んでみてもいいですか?コーヒー淹れるのって勉強したんですか?

前職がコーヒーと雑貨のお店だったんです。僕は本部の人間だったんですけど、ヘルプで行ったりするじゃないですか。その時に作ってたんです。
今ね、Hanakoさんでも特集組んでもらったんですけど、アーモンドミルクがスーパーフードって言われてて。栄養素がいっぱい詰まってて、大豆アレルギーとか、ベジタリアンとか、牛乳アレルギーとか、カロリーを気にする人とか、色んな人にこれから日本でも来るんじゃないかって言われてます。アメリカじゃ、もう当たり前。




▲話題のカルフォルニアのアーモンドミルク。パッケージがかわいい。

──美味しい。普通のコーヒーじゃないですね!そんなに強くない、アーモンドの味が。アーモンドのパンチが和らいで香りが優しく広がる感じ。

結構勘違いされるのが、アーモンドミルクっていうとアーモンドとミルクを混ぜた甘い飲み物だと思うんですよ、大概の人は。いや違いますよって。うまく表現できないんですけど、アーモンドの絞り汁。自然のミルクっていう言いまわしをするじゃないですか。



──絞ったものをアーモンドミルクって言うんですね!

アーモンドを絞って抽出して。栄養満点。外国人ってすごい健康への意識が高いじゃないですか。うち外国人よく来てて、やっぱりベジタリアンが多くて。ソイ(豆乳)ないかって言われて、どうしようかな、あまりにも多いから考えなきゃなと思ってアメリカの知人に聞いたら、「いやもうアメリカはソイじゃなくてアーモンドミルクにしてるよ」って言われて、それで取り入れて。そしたら外国の人も飲むし、健康に詳しい人は「あ、置いてあるんですね」って言って。



──まだ珍しいんですかね?

珍しいのと、向こうの人ってベジタリアンとか、宗教的なことがあるじゃないですか。どっちかっていうと、外国人に比べて日本人ってなんでも食べるから。だからあえて、なくてもいいものはあんまり浸透しない。たぶんソイとかアーモンドミルク飲む人より、普通に牛乳のラテ飲む人の方が人口的には多い。健康意識が高い人が飲むんじゃないんですかね。流行りはしないと思うんですよね。



▲MENEWのお兄さんオススメの抹茶ミルクレモン(アイス)と、健康志向が高い人に人気のアーモンドミルクラテ(ホット)。


▲コーヒー以外のドリンクも豊富。カフェインがダメな人にも嬉しい!


──(では、次の)いや、抹茶すっごい美味しそう!!

レモンをひと絞りしますね。別にガーンって主張はしてこないですよ、香り付けなので。



──レモンはちょっとした風味がありますけど、抹茶の味がすごく深みがあって。美味しいです!!私、最初コーヒーがメインのお店なのかと思ってたんですよ。ただ、HP見るとライフスタイルがメインなんだなって。

コーヒー屋ではないって言ってるんですね。じゃあ何屋さんですかって言われると僕は、「ライフスタイルを提案する場所」と言っていて。別にコーヒーを飲むのに場面ってないじゃないですか。海外では日本でいうお茶みたいなものですよね。だから別に格好も付けないし。飲みたいときに飲むっていう単純な話で、その日常の中のなにげない仕草の中に普通にコーヒーがある。そういうものだと思うので。
別にどっちを主張するっていうのでもなくって。「あ、コーヒー屋さんがある。コーヒー飲もうか」っていうただそれだけでいいかな。雑貨があるから雑貨を買おうかなとか。



──どこを切り取ってもらっても、それはもうお客様次第っていうことで。

そう。自由です。それはライフスタイルであって人それぞれの個性かなって。その人のスタイルに合った場所を選べばいいだけなんで。僕はハワイに行ったって別にオシャレなコーヒー屋行かないし。
それが日常生活をしてる人たちに一緒に溶け込んでる姿なのかなって思って。決してコーヒー屋でここに来ないとこういう豆が飲めないとか、こうじゃないといけない、ああじゃなきゃいけない。そういう作られた形は僕は好きじゃないかな。



都会でも、田舎の暮らしをしたっていい


──すごく理解できました。それぞれのパーツを含めて、一番は自由っていう心を広めたいっていうところなのかなって。

そうです。アーバンローカルリビングっていう名前は、「都会でローカルな暮らしを」っていうテーマなので。別に都会だからって、都会の住み方をしなきゃいけないっていうわけじゃないし。都会だからこそ、ローカルな生活をしたいっていう人がいっぱいいるので。
自分で好きなライフスタイルを作って、自由時間を作って、好きなことしたらいいじゃんっていうところですね。海にいる人たちが自然と戯れられたりとか、山の近くに住んでる人がスローライフとか、別にそんなの関係ないから。



──どこにいようが、心の持ちようだっていう所ですよね。

そう。それには、憧れとかがないとできないんですよ。余は知らないと。僕はアメリカのスタイルとか、実際のアメリカ人の生活の中に入ったことがあって、それを知ったうえで感じる事ってあるんですけど。知らないとなかなかね、どうやっていいかわからないっていう現実問題があるので。

ライフスタイルって説明してわかることなのかなって思うことがあって。外国人の人は、自分たちがいくホームセンターのものとかも置いてあるし、すんなりゲラゲラ笑って、「おー!いいね!」とか言ってみんなワーって入ってきてくれる。彼らのライフスタイルをここで、より身近に再現してるから外国人にはウケるけど、日本の方にはどうかなって。


──例えば海外の接客ってすごいフランクじゃないですか。ただそれって口で説明するとなかなか伝わらない。みんな器が違うから。

まさにその通りで。接客から何から、お客さんに対する接し方が全然違っていて。ちょっと日本はピリピリムードというか。いろんなことを想定しないと、接客ができない。やっぱり対、人なんで最終的には。そこのコミュニケーションが取れないと、どうなのかなぁって。一番嫌いなのって言ったら、こんにちはって言ってこんにちはって返してくれる人が9割いない。



──あ、挨拶ですよね。ものすごく人として当たり前なことなんですけどね。

全く。100%に近い外人が、店の前を通ったときにニコッってする。ここに入ってきた人は100%で、なんでだろって思います。日本って挨拶習いますよね、小学校でも中学校でも。この距離で1対1で「こんにちは」っていうと、逃げる。
外国はまず最初に「調子どう?」、「元気?」で始まるじゃないですか。次に「わかんないことがあったら聞いてね」って、困ったら助けてあげるっていう親切心。僕は追わない、別に買わなくても買ってもいい。それは別に好きにしてもらって。

…こんなインタビューで大丈夫ですか?伝えたいことわかりました?



──わかりましたよ、とても。

最終的には海外に行けっていうのが結論(笑)もちろん良いことも嫌なことも経験した方がいいから、まずは出ろと(笑)出て悪いことはないから。



インタビューを終えて


お話をする前とした後でずいぶんと印象が変わりました。もちろんいい意味で。それをご本人に言ったところ、「全然この店入りにくくもないし、怖くもないよって言っておいてください。世の中の皆さまに(笑)」とのこと!すごく楽しいお話が聞けるので、フラッと立ち寄って、フワッと声をかけてみてくださいね!!





  • アーバンローカルリビング


  • 住所東京都世田谷区北沢2-30-10 浜辺ビル103号
  • 最寄り駅京王電鉄・小田急電鉄「下北沢」駅 北口から徒歩3分
  • TEL03-6804-7260
  • 営業時間平日12:00~20:00 、土日祝11:00~20:00
  • 定休日不定休
  • URLhttp://urbanlocalliving.com/

ライター

ローカルデータ編集部

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