2017.07.29

【インタビュー】出張うどん職人「小野ウどん」に美容師がインタビューしてみた!

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Udon is Rock

恐らくこの記事を読んでいるほとんどの人が初めて聞く言葉だと思います。



これは、音楽に合わせてうどんを打つライブパフォーマンスをされている出張讃岐うどん職人、白麺士 小野ウどんさんが掲げているテーマ。うどん?ロック?白麺士?小野ウどんさんとは一体何者なのでしょう!

今回はとあるイベントで意気投合し、「小野ウどんさんを応援したい!」というT:Luck(ティーラック)の伊藤さんにインタビュアーを務めていただきました!「若い人に、こういう生き方や考え方があるんだっていうことを見てほしい」という小野ウどんさんを深堀していただきます。



【インタビューする人:伊藤聡司】
下北沢でビールの飲めるちょっぴり変わった美容室「T:Luck」を経営している美容師。
「ありきたりな美容室じゃつまらない!」という考えのもと、美容以外のイベントも多数開催。
過去には小野ウどんさんを招いたチャリティイベントも。

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【インタビューを受ける人:小野ウどん】
うどんアーティスト。職業は白麺士。
熟練された職人技をベースとした、音に合わせた手打ちライブパフォーマンスをメインに、海山川どこでも出張でうどんを打つ(海山川うどん病)。

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──僕はイベントで初めて小野ウどんを知ったわけなんだけども、実はあんまり知らないんだよね。なのでちょっと小野ウどんとは何者ぞやというところから。地元はどこなの?

生まれは福岡。でも生まれてすぐ愛媛に移動しました。18年間愛媛にいたので、出身って言われたら愛媛ですね。


──経緯としては高校、大学行って、就職はしたの?

大学は名古屋で。東京に就職したかったので、東京で人材コンサルティングの営業をしてました。心理学部だったので、人関係をやりたいなと。厳しい環境に入りたかったんで、そこにしたんですけど、度を越えていて法的にヤバイレベルで。それで違うなと(笑)
実は飲食店の経験がなかったんですよ。その時に初めて働いて。やっていく中でやりたいことを探していこうかなぁっていう感じだったんですよ。で、探してたんですけど、職人カッコイイなっていうところを見つけちゃって。





思っていたよりも深かったうどんの世界


──職人の中からうどんを選んだの?

そこからはもう消去法でしたね。麺類と日本の歴史が好きだったんで、日本の麺類がやりたいなってなって。そこからはいろいろな理由があるんですけど、うどんは簡単そうだなって思って。で、入ったら、深かった。全然簡単じゃなかった。ハマっていったって言う感じですね。


──その頃は白麺士を名乗ってはないわけだよね。何年くらい修行してたの?

丸3年ですね。個人店2店舗、合間でチェーン店2店舗っていう感じです。完全に最初から独立を見てたんで、どこかに止まってやり続けるっていうのは鼻からなかった。


──修行したいって思ったお店は?とりあえず食って「これだ!」みたいな?

そうですね。香川に行って技だけ身につけるっていうよりかは、いろんな人との出会いもある東京で活動できたらよりいいなと思って。店巡って美味しいところに入ったっていう。




──白麺士名乗るようになったきっかけはなんだったの?

きっかけは3年経った時。自分のうどん屋をやりたいのに人のうどん屋やってたら開けないなって思ったので一旦辞めて。他のバイトをしながら資金を貯めつつ、独立目指そうと。ただバイトしてても面白くないし、うどんは触ってたいなっていうところと、この身一つの直接的な実績というかブランディングをしていこうって思って。バイトしていく傍ら、どうやって行くかなぁと出張道具を考えてましたね。当時原付しか持ってなかったんで。白麺士が誕生したのは、2016年5月から原付でやり始めて、今2年目です。


誰もやらないからこそ、オンリーワンになれる


──出張うどんってあんまり聞かないよね。

そうですね。しんどいっすね、正直。機材をコンパクトにしても、ちゃんとやるためにはコンパクトになりきらない。そもそも出張向きのものじゃないと思うんですよ。誰しもが考えつくことだと思うんですけど、結局機材もエグいし、車ないと無理だし、しんどいし。いろんな壁があるから誰もやらなくて。だからこそそれをなんとか解決してやれるようになったら、オンリーワンになれる。


──今は車あるんでしょ?家は?

家はないっすよ。っていうか車ですよ(笑)


──僕はホームレスうどん職人って紹介してるんだけど(笑)、住所的なものは持ってるわけ?

友達が千葉の方でシェアハウスに住んでて、住所だけ置かせてもらっていて。1、2回くらいしか行ったことないんですけど(笑)その住所から近いところに駐車場だけ契約して、車庫証明を取ってる感じ。ただその駐車場に1回も停めたことないし、場所ももう覚えてないですね。





──なるほど(笑)どうすか?1年やってみて。

いやぁ、なんかこの1年だけでも紆余曲折というか。今の形になったのは本当にここ最近って言ってもいいかもしれないですね。あっという間だったなぁっていうのもありますし、ものすごい密度はありました。人との出会いとかも。


──仕事はどうやって取ってるの?オファーが来る感じ?

そうですね。営業とかしてるの?って言われるんですけど、営業したことないんですよね。ありがたいことに、気になった人が声をかけてくれるっていう。


──もしさぁ、小野ウどんに仕事を頼みたいって時はどうしたらいいの?

なんでもいいです。Facebookでも、ツイッターでも。インスタ、ブログもやってますんで。集客はSNSメインで、あとはネット検索で引っかかってメールを送ってくれる方もたまに。


──他にいないからね。既にもうオンリーワンになりつつあるんだよね。

でも自分は圧倒的なオンリーワンを目指していく必要があると思っていて。ちょっとオンリーワンだと次が来る可能性があると思うので、圧倒的な差をつけたい。「あ、もう遠いな」っていうくらいのところを走り続けないと、絶対現れるんで。





──Facebookとか見てると、富士山とか東京タワーを背景にうどんとかアウトサイドもあるじゃない。あれはかっこいいね。

そこなんですよね。よく言うんですけど、ランニングって外で走るか、ランニングマシーンかっていう選択肢があるじゃないですか。「ランニングマシーンってお前、絶対面白くないでしょ」って思うんですよ。うどん屋ってガラス張りに囲まれたところで淡々と打ってるんですよ。たまにお客さんが見えますけど、おもんないなって思うんです。


──まぁ、動物園のパンダみたいなものだよね。

そう。たまに子ども達が見るんですけど、ゴリラみたいなもんですよね(笑)それも面白くないなと。こっちも景色変えたいじゃないですか。っていうので、「あ、ここでうどん打ったら気持ちいいなぁ」みたいなところは歩いてる時意識してますね。いろんな景色見れたら面白いだろうなぁって。だから美容室でうどんを打つのもいいなって。





──前に言ってたけど、うどんって打ち終わるまで、100パーセントはわからないって。

ああ、そうなんですよね。


──僕も美容師として、ある程度の完成予想をして仕事をしてるけど、100パーセントの出来ってお客さんの方だし。僕はそこに向けてやってるけど、99パーセントしかわからない。うどんもそうなんだよね?

髪切るのってめちゃくちゃ遠くに理想が見えてて、徐々に近づいてくるっていう感じじゃないですか。うどんは最初うっすら目的が見えて、あとはバーンって真っ暗になるんです。で、茹で上がった瞬間に初めて見える。練ってる時に食べた時の食感とかはほとんどわからないんですよ。超妄想の世界なの、食べた瞬間のことって。


──湿気とかも関係あるわけだよね。

めちゃくちゃ関係あります。湿度の高い雨の日も気温によってまた変わってきますし、熟成時間とかもその時の生地の状況で変わってきます。今日は夜6時からだから、このくらいの時間から練り始めて、このくらいの熟成時間だとこうなるだろうから、こうやろうっていう。


──そうか。自分でうどん屋の店舗持ってたら、環境は基本整っているから割といつも同じ環境で打てるけど、場所が変われば打ち方が変わると。

いやもう、生地作りが大きく変わってきますね。
東京でも沖縄でも、安定したうどん打てますよってなったら、うどん職人の頂点だと思いますよ。日本全国でもまぁいないと思います。


──深いねぇ。じゃあ今度は、北極とかで?

あ、いいすね。熟成期間何日かかるんだ(笑)





日本人のうどん職人のイメージを変えていきたい


──でもさぁ、うどんは日本の文化であるわけでさ。今回クラウドファンディングやってて、俺絶対海外でもウケると思ってるんだよね。そもそもなんでNY?

そもそもやり始めた段階で、海外もウケるじゃないっていう声もあったんですけど、「あ、じゃあ」っていう感じにはならなくて。基本自分が納得しないと絶対行動しないので。海外なんて全然興味なかったんですよ。

自分は日本人に伝えたいんで、日本で直接的にやるのが一番いいよねって思ってずっとやってたんですけど、PPAPを見て逆輸入パターンもあるんだなって思って。海外の評価とか人気が出たのを日本人に見せることで注目してもらうっていうので海外が見えて。


──なるほどね。

じゃあどこかなってなった時に、パフォーマンスを受け入れられやすいところでやっても、受け入れられるのわかってるし面白くないなと。もっとシビアというか、評価されるかわからないところで挑戦し成功した方が評価に値するなって。となるとわかりやすい都市ということで、NY。





──俺たち当たり前のようにパフォーマンスって言ってるけど、多分「小野ウどん=うどんを打つ人」って思っている人いっぱいいるよね。「Udon is Rock」を掲げているわけじゃないですか。白麺士のパフォーマンスって?

最初は出張してただうどんを打つだけだったんですけど、うどんと職人の価値をあげる、イメージを変えるってなった時に、これまでと同じことをしてても変えられない。固定概念を変えるためには「え、何ぞこれ」っていう注目をさせる必要があるなと思って。それでエンターテイメント性っていうのはありかなと。


──そこで音楽を取り入れたのはどうして?

もともと楽器をやっていたし、讃岐うどんのすかし打ちはリズムに乗るので。音楽と合わせたら何かいけるんじゃないかなって思ったのが、ふとしたところですよね。それでやってみたらエンターテイメント性いけるかもしれないと。それで注目してもらって、職人の生き方、やり方にもいろいろあるんだっていうのを伝えたいですね。


変わりゆく働き方を見据えて


──今って1つのことだけはできる人って他にいっぱいいるじゃない。でも小野ウどんみたいに何か2つ3つ組み合わせた方が面白い。1つのところに就職して、そこで定年退職になって。その過程の中で家族を持つのが成功者みたいな世の中だけどさ。それを否定はしないけど、面白くはないよね。

今後この世界で生き残っていくためには、これまでの日本の正しいやり方だと厳しくなってくるなっていうのが、僕の根底にあるんですよね。一つの収入だけでやり続けるっていうのはもう厳しくなってくる。自分もうどんってやってますけど、これがいいところまで持ってきたら、手を伸ばせる範囲でいろいろやっていきたい。


うどんにフォーカスを当てたライブハウス!?




──店を持つっていう選択肢は今のところないの?

うどんとロックは繋がりにくかったんで面白いんだと思うんですよ。「こんなん絶対組み合わせられないやろ」っていうやつを組み合わせたらもう大爆笑みたいな。でもその方向は掘り進めて行きたくて。だからうどん屋は開きたくなかったんですけど、作るならうどん職人にフォーカスを当てたライブハウスだなって思ってるんですよ。うどん職人の地下アイドルみたいなイメージ。複数のうどん職人が活躍できる場で、うどん食わせて評価してもらってみたいな。


──1人じゃさ限界があるけど、認定白麺士がどんどん増えていってさ、弟子をとってさ。その時に店舗展開は普通の店舗じゃ面白くねーぞっていうところだよね。

そしたらうどん一杯食うっていうお金の動き方じゃなくなってくるんですよね。バンドマンって言ったらかっこよくないですか?バンドマンのイメージをうどん職人に植え付けたら、うどん職人カッケェーっていうのが作れるかなって。


──ライブハウスのワンドリンクチケットの代わりにうどん一杯券みたいなね。それは数年後?

わからないですけど(笑)



▲小野ウどんさんも参加した、犬猫動物好き飲み会 with うどんチャリティー。収益の50%が公益財団法人日本盲導犬協会さんに寄付されました。


小野ウどん物々交換システムって?


──俺、小野ウどん物々交換システムを紹介したいんだけど。

結局今年会費制になってるんですけど(笑)お金のやりとりって心から気持ちよくはないんですよ、正直。だってお金って便利にする為に人間が生み出したものじゃないですか。冷房の涼しさより、山の涼しさの方が圧倒的に気持ちいいんですよ。その気持ちよさのやりとりができたらベストだなって。自分はうどんの技術を提供するので、お金以外の何かをくださいの方が。ただあげるだけだと、あんまり。


──受け取りづらいよね。

そうなんですよ。だから何かしらくれるだけで、それが釣り合う釣り合わないは置いておいても、交換したっていうのでお互い気持ちよくなれるのかなというか。


──今インターネット全盛の時代にさ、逆に流れていくっていうか、原始的な話だよね。うちで採った野菜やるから、おたくのイノシシの肉くださいっていうさ(笑)うどん打つから風呂入らせてみたいな。

それめっちゃ気持ちいいじゃないですか。それはあるべき姿ですし、そうなっていく可能性はある。実際お金のない社会を作ろうとしてる人もいるくらいで。


──世の中の流れがちょっと変わってきてるよね。美容師もフリーランスの波がすごいあるし。

お店を持ってる人はいっぱいいるので、そこに対して貢献できることはその人たちがやればいい。その人にしかやれない貢献の仕方をしていった方が意義があるなって思いますね。




★2分でわかる讃岐うどん職人 PV


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ライター

ローカルデータ編集部

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